平倉社会保険労務士事務所
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年次有給休暇5日取得義務の疑問点

ilm08_ac07003働き方改革関連法の目玉の1つに、年次有給休暇5日取得義務があります。これについては、中小企業の猶予期間はなく、本年4月からの施行となります。
クライアント企業に説明に伺っていて、疑問点が出ているのは、以下の項目です。

〇会社が必ず5日を指定して取得させなければならないのか?
結果的に、1年間に5日の年次有給休暇を取得できていればよいです。本人が5日の取得を申請し、それを消化出来ていれば、会社がそれにプラスして取得をさせる義務はありません。
働き方改革関連法を解説した文書の中に、「会社で計画的に取得日を決めましょう」とか「年次有給休暇の計画的付与を行いましょう。それには労使協定が必要です。」と書いてあります。ただこれは、本人申請が5日未満になりそうな場合を想定しています。全然有給休暇を申請しない(申請しそうにない)人もいるようなので、年の終わりが近づいて、急に有給休暇5日取得と言っても難しくなるので、最初から計画立てていきましょうという意味です。

〇アルバイトやパートも5日取得義務か?
10日以上の年次有給休暇を付与された人は全員対象となります。アルバイトやパートといった呼称での区別は一切ありません。
年次有給休暇自体、継続6ヵ月勤務で、全労働日の8割以上出勤すれば、アルバイトやパートといった呼称に関係なく付与されます。5日取得義務も同じです。
ただし、週の所定労働時間が30時間未満で、週の所定勤務日数が4日以下(または1年間の所定勤務日数が216日以下)の人は、勤務日数や勤続年数に応じて、フルタイムの従業員とは別の日数が付与されることになっています。
例えば、週の所定勤務日数が4日の人は以下の通りです。
勤続6ヵ月     7日付与
勤続1年6ヵ月    8日付与
勤続2年6ヵ月    9日付与
勤続3年6ヵ月   10日付与
・・・・・・・・・・・・・
勤続2年6か月までは9日付与にとどまります。10日未満の付与になるので、5日取得義務とはなりません。

〇前年繰り越し分も対象としてよいのか?
年次有給休暇は、付与されてから2年間有効です。付与された年に取得しきれなかった分は、繰り越しで来ます。そこに当年分の有給休暇が付与されたら、前年繰り越し分と当年付与分ができます。
有給休暇の申請が出たら、前年繰り越し分から取得していく企業からは、「前年繰り越し分の取得についても、5日取得の義務に充ててよいのだろうか?」という疑問が出ました。
結論としては、充ててよいのです。
働き方改革法案が成立した直後、多くの企業が本件について、労働行政に問い合わせをしました。最初の頃は、回答がばらばらだったそうです。ただし、現在では、統一の回答として「前年繰り越し分も対象としてよい」としています。

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