早いもので、10月もあと5日となりました。
10月は「年次有給休暇取得促進月間」です。
みなさん、しっかり取れていますでしょうか?
〇取得率は上昇
厚生労働省がまとめた2023年の就労条件総合調査によると、労働者の年次有給休暇の取得率は62.1%と初めて6割を超えました。
2019年の52.4%から10ポイント近く上がっています。
年次有給休暇の取得率は、長らく50%近辺だったのですが、労働基準法の改正で「年間5日取得義務」になってから大幅に上がった感じです。
最近の労働基準監督署の調査でも、有給休暇管理簿を見て足りていない企業には是正勧告がでます。
政府の目標は、来年2025年度までに取得率を70%以上にすることです。
その目標に近づいてきました。
〇年次有給休暇の計画的付与
年次有給休暇の取得率を上げる方法として、「計画的付与」が着目されています。
これは、年次有給休暇の付与日数のうち5日を除いた残りの日数について、労使協定を結べば計画的に休暇取得日を割り振ることができる制度です。
例えば、以下のような方式があります。
・一斉付与方式
全従業員に対して同一の日を付与します。連休の谷間の日は有効かもしれません。
・交替制付与方式
課や部、部門ごとに交代で付与することが考えられます。逆に同じ部や課で休む人が被らないよう、交替で付与することも考えられます。
・個人別付与方式
個人別に、年の初めに希望日を聞き、調整して付与日を決める事です。
個人別付与方式の労使協定例を上記に示しました。
この方式は、自由度が大きいのですが、休む日を調整していく過程で、会社の意向が強く通ってしまうとか、上司が優先的に希望日を取っていき部下は会社が決められた日しか有給休暇が取れなかったとか、本人の意思が全く尊重されないケースが出てくるかもしれません。
また、「計画的付与の日に休むのだから、これ以上の有給休暇はダメだ」などの妨害行為がでてしまうかもしれません。
そのような事が起きないよう、注意していく必要があります。
〇休むことの大切さ
私は労働者ではないので、残念ながら有給休暇はありません。
ただ、9月や10月の3連休は、暦通りしっかり休みました。
連休明けで仕事を始める時は気が乗らないのですが、いざ始めてみると、いつもよりもはかどります。
なんだか、頭が軽くなった感じで。
「休むも仕事」、いい仕事をするためには適切な休みが必要なのです。
平倉社労士 東京都文京区の社会保険労務士 就業規則、雇用安定助成金
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