平倉社会保険労務士事務所
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賃金上昇 本格化?

ilm08_bd03013賃金が上昇しています。6月の名目賃金は、前年同月比で3.6%上昇し、実質ベースでも2.8%上昇。ともに、21年ぶりの高い伸び率でした。

賞与の増加や、賞与支給を7月から前倒しした企業があることが影響している面も指摘されていますが、それを差し引いても高い上昇率です。

要員として考えられるのは
・中小企業の賃上げ・ベースアップが高かったこと
・非正規社員の賃金が上がっていること
です。これは、「全体的に底上げされた」ことを意味します。

これをもって、賃金は本格的な上昇局面になるのか?
いやいや、そう簡単ではなさそうです。物価は、いまだに低水準のまま。消費はGDP速報値ではいい数字がでましたが、家計調査の実質ベースでは前年同月比マイナス。まだ、はっきりしません。経済の教科書的にいえば、これらの指標が上がってこないと、賃金上昇も続かないようです。

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管理・監督者の勤務時間把握も義務に

20123-16働き方改革の法律が施行される来年4月から、管理・監督者についても、勤務時間の客観的な把握が義務付けられる方向です。

ここでいう、管理・監督者とは、労働基準法第41条に規定されていて、以下の条件のもと、該当するかどうかの判断をします。
・経営者と一体的な立場で仕事ほしている。
・出社、退社や勤務時間について厳格な制限を受けていない。
・その地位にふさわしい待遇がなされている。

役職や肩書で判断するのではなく、上記の項目で判断するので、それぞれの会社で定めている「管理職」とは一致しない場合があります。

管理・監督者となれば、時間外の割増賃金(残業代)と休日の割増賃金は支払われなくなります。深夜の割増賃金は支払わなくてはなりません。
また、管理・監督者の条件にある「勤務時間について厳格な制限を受けていない」ということから、管理・監督者の勤務時間をいっさい把握していない企業もあるかもしれませんが、それでは、長時間労働が隠れてしまう場合があります。

管理・監督者でももちろん仕事をしているわけで、月間80時間を超える時間外労働を続けていれば、当然過労死のリスクは増えます。それを未然に防ぐためにも、勤務時間の把握は必要なのです。
このことは、裁量労働勤務者にも言えることです。

勤務状況を管理するための把握でなく、健康状態の管理のために必要な事なのです。

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熱中症 労災防止対策も

ilm08_ac06006今年の夏は、記録づくめの暑さです。熊谷で観測史上最高の41.1℃を記録したのをはじめ、各地で連日猛暑日が続きました。熱中症も増えています。

先日、「熱中症で、労災が認められることはありますか。」と質問を受けました。熱中症の原因が業務中で(休憩中も該当する場合あり)で、業務と熱中症の原因に因果関係があれば、認められます。
暑い場所で仕事をしていて、それが原因で熱中症になれば、業務上の災害として認められることもあります。

よって、企業としても、防止対策を行わなければなりません。

・作業の中止、中断
・休憩時間、回数の増加
・水分、塩分の摂取の促進
・日ごろの健康管理
・無理をしない、させない雰囲気つくり
など。また、屋外での作業は複数人で行うことを原則とした方がよいでしょう。

また、熱中症は屋内業務でも起こり得ます。実は、熱中症は高温のときも起こるのですが、それよりも注意したいのは湿度です。多湿の時に起こりやすいことがわかっています。

厚生労働省は、熱中症防止対策として、暑さ指数(WBGT値)の把握に重点を置いています。暑さ指数とは、人体の熱収支に与える影響の大きい
①湿度
②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、
③気温
の3つを取り入れた指標です。気温と同じ℃で表記され、28℃を超えると厳重警戒、31℃を超えると危険レベルになります。ここまでくると、暑さ指数が下がるまでは屋外での作業は中断した方がいいかもしれません。

最初にも書きましたが、今年の夏は、記録づくめの暑さです。私たちの体力は、思っている以上に低下しているかもしれません。今年は特に熱中症には気をつけましょう。生命にかかわる病気なのです。

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夏休みこども年金教室 開催

scan8月21日、親子で学ぶ年金教室が開催されます。年金と聞くと難しく、こども、特に小学生には無理という印象をお持ちの方が多いかもしれません。ただ、この授業は年金のしくみを、クイズを使ったり、劇をしたりして、わかりやすく説明します。

わかりやすいたげでなく、しっかりと知識が身につく授業になっています。
・年金をもらう3つのきっかけ (老齢、障害、遺族)
・年金をもらうための2つの約束 (保険料を払う、手続をする)
・年金のしくみ(世代間扶養)
を学習目標にし、これらをしっかりと理解させるようにしています。学んだことを実感でき、活用できるようにしています。

以前、私が授業をしたときには、児童から、わかりやすい、面白かったという感想があがっていました。また、一緒に参加した保護者からも、「なんとなくの知識が、はっきりわかってよかった。」、「学生の頃にこんな授業を聞きたかった」という感想もいただいています。

授業の申し込みは既に始まっていて、定員も近づいています。ご興味のある方は、早めにお申し込みください。

・対象 都内や近県にお住まいの小学生と保護者の方
・日時 平成30年8月21日(火) 14時から16時(13時30分受付開始)
・場所 千代田年金事務所(千代田区三番町22)
・主催 東京都社会保険労務士会(社会貢献委員会)

申し込みサイトはこちら

残業月45時間超で健康対策が義務に

ilm08_ac07009先日成立した働き方改革法案、時間外労働の上限規制が決まりましたが、細部は厚生労働省令で決まることになっています。

その1つとして、時間外労働が月45時間を超える場合は健康確保の対策を義務付けることになりそうです。
時間外労働は、1カ月45時間以内、1年360時間以内が原則です。(1年単位の変形労働時間制を採用している事業所は、違う場合もあります。)特別条項付きの36協定を締結すれば、上記の時間を延長することも可能ですが、延長するためには、健康確保措置を必須として、それがかかれていない36協定届は、労働基準監督署で受け付けない方向です。

健康確保措置は、企業が独自に策定していいのですが、望ましい例として、以下の項目があげられそうです。
・勤務間インターバル制度の創設
・深夜勤務回数の制限
・特別休暇の付与
・連続した年次有給休暇が取得できる施策

特別条項付きの3協定は、文字通り「特別」な状況です。通常の時間外労働の範囲内に収まらないのであれば、健康を確保する措置をしっかり実施する必要があるというのが趣旨のようです。

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失業率2%台の対策

ilm08_aa080055月の完全失業率の数字を見て、びっくりしました。2.2%。5年ほど前までは4%台があたりまえ。その数字を見慣れている者からすると「失業率の数字ではない」という感覚でした。有効求人倍率も高止まりしています。

「人手不足なのに賃金は上がらない」と言われてきましたが、今年に入って徐々に賃金上昇の傾向が見られます。東京商工リサーチのアンケート調査では、8割以上の企業がこの春に賃上げを実施しました。賃上げを実施した企業で、4割以上がベースアップを実施しています。これは、大企業、中小企業とも同じ傾向です。

賃金額もさることながら、募集・採用にかかるコストです。ハローワークに求人を出すのは無料ですが、欲しい人材を確保できなければ、民間企業に頼ることになります。新規採用ができたとしても、教育訓練は必要です。

今いる従業員を大切にし、その人たちが長く在籍し、十分に能力を発揮できる職場環境を整備することが必要になります。

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働き方改革関連法案成立も、47の附帯決議

ilm08_ad080066月29日、働き方改革関連8法案成立が成立しました。主な内容は以下の通りです。

・時間外労働の上限
・高度プロフェッショナル制度の創設
・年次有給休暇の取得義務
・同一労働同一賃金
など

詳しい内容については、当サイトで順次解説していきます。

ところで、成立となったこの法案に、47項目の附帯決議がつきました。
附帯決議というのは、法律の運用や将来の改善についての意見です。

法律が成立し施行するにあたって、細かな運用については、厚生労働省令のような法令で定められることが多いです。実際に企業が労務人事の制度を改定したり運用していくためには、厚生労働省令が重要になってきます。

附帯決議には法的拘束力はありませんが、国会で決まったことであり、法令策定においては、無視できないものになります。

新聞報道によれば、附帯決議の1つとして、
「高度プロフェッショナル制度を策定した全ての事業所に、事業所調査が行われる」
というものが入っているとのこと。

今後公表される厚生労働省令にも注目です。

働き方改革の相談は、東京都文京区の平倉社会保険労務士事務所まで

社会保険の算定基礎届

santai社会保険の算定基礎届を提出する時期となりました。4月、5月、6月の3か月に実際に支給された報酬額を平均して報酬月額を算定する事など、基本的なルールは変更ありません。ただ、今年から日本年金機構の様式が大きく変更になったことなど、変更点がいくつかあります。以下、日本年金機構の届け出用紙について解説します。

1 総括表の附表が廃止
昨年までは、算定基礎届を提出する際に、総括表と総括表附表という2種類の書類を提出していました。今年から、この2種類の書類が統合され、総括表のみの提出になりました。

2 70歳以上被用者算定基礎届も統合
昨年までは、70歳以上の被用者がいれば、別個に70歳以上被用者算定基礎届も提出していました。(月額変更届、賞与支払届も同様でした)今年からは、この書類はなくなり、算定基礎届に統合されました。70歳以上の被用者の算定 の部分に丸をつける必要があります。また、70歳以上の被用者の場合は、マイナンバーも記載する必要があります。

3 8月月変、9月月変の人も記載
算定基礎届は、4月、5月、6月の3か月に実際に支給された報酬額をもとに、9月以降の標準報酬月額を決めるのが原則です。ただし、7月、8月、9月に月額変更(随時改定)になる人は、そちらが優先され、算定基礎届は必要ありません。
7月の月額変更になる人は、対象月が4月、5月、6月と算定基礎届と同じなので、問題ありません。(ほかの方の算定基礎届と一緒に書類を提出することができます。)ただし、
8月の月額変更 5月に昇給して、5月、6月、7月の報酬額の平均
9月の月額変更 6月に昇給して、6月、7月、8月の報酬額の平均
となるため、算定基礎届を提出する時期(原則7月1日から7月10日まで)には、報酬額が確定せず、月額変更になるかどうかがわからなくなります。昨年までは、8月または9月に月額変更になる予定の方は、7月に提出する算定基礎届では記入せず、報酬が確定してから、月額変更届または算定基礎届を提出していました。(都道府県によって別の扱いをしているところもあります)今年からは、8月または9月に月額変更になる予定の方も算定基礎届に記載し、8月または9月に月額変更の要件に該当したら、月額変更の届け出をします。標準報酬月額は、月額変更のものが適用となります。

なお、健康保険組合に提出する算定基礎届は、上記と別の扱いをする場合があります(特に3のケース)。加入している健康保険組合の手引きや説明書をご確認ください。

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通勤手当も年収に入る?

ilm08_aa07008働き方改革の法案で話題になっている1つの高度プロフェッショナル制度。この制度の対象者となる要件の1つに、「年収1075万円以上(現時点での案)」があります。年収の中には、通勤手当などの手当も含まれるのかという質問が国会で出ました。
担当官は「(額の決まった通勤手当のように)確実に払うものは入る。」と答弁しました。通勤手当も年収に含まれるということになります。

年収という言葉は、とてもあいまいです。「年収はいくら?」という問いに対して、会社員(給与所得者)であれば、源泉徴収票に書かれた金額を思い浮かべるでしょう。ここには、通勤手当は含まれていません。また、個人事業主なら、売上額なのか、経費を引いた金額なのか、迷います。

「通勤手当は給料じゃない」と思っている人も多いでしょう。(「給料」という言葉もあいまいですが・・・)ただ、労働基準法では、通勤手当は賃金にあたります。
通勤手当を含めるのか含めないのかは、その場面によって変わってきます。
・労働保険料の申告               含める
・社会保険料の算定基礎届            含める
・税金上の扶養(収入要件)           含めない
・健康保険の被扶養者(収入要件)        含める
・短時間労働者の社会保険適用(月額8.8万円以上) 含めない
同じ扶養でも含めたり。含めなかったり(そもそも、認定の際の上限額が違います)、社会保険の中でも含めたり、含めなかったり。

税金や社会保険料の徴収、扶養になるかどうかは、市民の生活に大きく影響します。できれば定義を明確にし、基準を統一してもらいたいものです。

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精勤手当と割増賃金

ilm08_ac07001 前回紹介した、定年継続雇用者と正社員との賃金格差の最高裁判決。基本給部分では一定の格差を容認したものの、手当については、項目ごとに個別に不合理かどうかを判断するとし、精勤手当は、定年継続再雇用者だけに支給しないのは不合理としました。
実はこれには先がありまして、時間外割増賃金については、金額などを検討するために、東京高裁に審理を差し戻すとしています。
これは、精勤手当が支給されることとなったら、それも割増賃金(時間外、休日、深夜)の算定基礎額に入れ、再度計算するようにという意味かと思われます。

時間外や休日、深夜の割増賃金の単価を算定する際、月給者であれば、原則、支給された全ての賃金が算定対象となります。(割増賃金そのものは除外ですが)ただ、労働基準法の施行規則で、以下の賃金は除外すると定められています。
・家族手当
・通勤手当
・別居手当
・子女教育手当
・住宅手当
・臨時に支払われた賃金
・1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金
ここには、「その他これに準ずる賃金」のような項目がありません。いわゆる、限定列挙です。ここに書かれていない賃金は全て割増賃金の算定の際に算入しなくてはならないのです。
注意したいのは、
月によって支給したり支給しなかったりする手当(例 精勤手当)
支給するが、支給額が変動する手当
です。歩合給については、特殊な計算方法になりますが、算入しなくてはならないことに変わりありません。

また、上記に列挙した手当は、その名称で判断するのではなく、支給要件によって判断することになります。住宅手当なら、家賃額に応じたもの等、住宅に関しての手当てでないといけません。「住宅手当 全員一律2万円」というような場合は、割増賃金の算定の際に算入しなくてはなりません。

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