終業時刻から翌日の始業時刻まで一定の時間を空ける勤務間インターバル制度
外国では普及している国が多いです。
日本では、労働時間等設定改善法に努力義務という位置づけになっていますが、採用している企業は少数です。
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〇勤務間インターバル制度の現状
「今日は深夜まで勤務したから、明日は少し遅く出勤してもいいよ」
日常的にこのような措置をしている企業はあるかもしれませんが、
「翌日の始業時刻までは何時間あけないといけない」
と就業規則等で記載している企業は少ないです。
イギリス、ドイツ、フランスなどの国では、法律で勤務間インターバル制度が義務付けられています。
この3か国は、インターバル時間は11時間としています。
一部業種が適用除外になっていたり、11時間という時間が短縮されていたりというのがありますが、しっかりと法制化されています。
日本は、労働時間等設定改善法第二条に次のように書かれています。
「 事業主は、その雇用する労働者の労働時間等の設定の改善を図るため、業務の繁閑に応じた労働者の始業及び 終業の時刻の設定、健康及び福祉を確保するため に必要な終業から始業までの時間の設定、年次有給休暇を取得しやすい環境の整備その他の必要な措置を講ずるように努めなければならない。」
勤務間インターバルという言葉はありません。また、何時間かという時間数の明記もありません。「努めなくてはならない。」となっているので、完全な義務にはなっていないのです。
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〇日本で普及しない理由は
日本でも勤務間インターバル制度の議論は数年前から行われていますが、実施企業は増えません。
今後の労働基準法の改正などを検討する「労働基準法制研究会」が今年1月に報告書を発表しました。
その中で、勤務間インターバル制度のことも触れているのですが、
令和5年1月の時点で、導入企業割合は6%
制度の導入予定が無く、検討もしていない企業81.6%
という記載があります。あまり人気のない制度のようです。
導入しない企業のうち、「超過勤務の機会が少なく、当該制度を必要とする必要性を感じない」という企業が過半を占める一方で、「忙しいから長時間労働をしているのであって、11時間も空けていられない」という企業もあります。
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〇毎日11時間あけなくてもよい
現在は努力義務で、「〇時間以上あける」という制約はありません。10時間でも12時間でも問題ありません。
各企業が柔軟に考え、各企業に適した勤務間インターバル制度を設定してもよいのです。
そんな中、いいアイデアがありました。必ずしも毎日〇時間以上空けなくてもよいという考え方です。
外国で義務化されているのは、毎日〇時間(11時間が主流)というやり方です。
ただ、繁忙期は難しいかもしれません。
かといって、毎日5、6時間の間隔しか開けず、れが1カ月も2カ月も続いたら、健康上良くありません。
そこで例えば、
「11時間未満が3日続いてら、4日目は必ず11時間以上空ける」
「3日間のインターバル合計が30時間未満なら、4日目は11時間以上空ける」
という、毎日ではないが、短時間のインターバルが続いてら、間隔をあけるというやり方です。
繁忙にも対応できますし、健康面への一定の配慮もされています。
努力義務の今だからこそ、自由な勤務間インターバル制度が策定できるのです。
平倉社労士 東京都文京区の社会保険労務士 就業規則、雇用安定助成金




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